中間平の魅力
関東平野
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 タカの仲間のサシバやハチクマは日本で繁殖し、東南アジアで冬を越す渡り鳥です。タカには珍しく秋の渡りの時には集団で渡っていきます。中間平(ちゅうげんだいら)はそのサシバやハチクマの秋の渡りのルートになっています。
 サシバやハチクマの渡りでは愛知県渥美半島の先端の伊良湖崎や乗鞍岳中腹の白樺峠が有名です。そちらの方は日に数百数千と渡って行くのがみられますが、中間平はそんなには規模は大きくありません。というか、非常に小さな規模です。
 ですから、中間平にいけばかららず沢山のサシバやハチクマが見られると期待してはいけません。あたるも八卦あたらぬも八卦くらいの確率です。一番よくて、日に100羽です。めったにありません。きっぱりと。天気がよくても見られない日もあります。何が原因かは判りません。
 そんな中間平ですが・・・・・・関東南部では結構な数の渡りが見られるところがいくつかありますが、関東中北部ではあまりありません。そこが中間平の素晴らしい所なのです。サシバやハチクマの渡りのルートとしては一番北に位置する場所のひとつだと思います。
 
 次にサシバやハチクマ、また他のタカもそうですが、観察するのに非常に条件がいいということです。
 中間平といってもタカの観察場所は展望テラス(勝手に言っているだけです。別に紹介します)ですが、標高が三百数十メートルしかないというのに関東平野が一望できます。東と北が丸見えなのです。西と南は山で少し遮られていますが、上にあがったタカはよく見えます。すぐ近くに視界を遮る木などがほとんどないのです。
 もう一つ、本当はこれが一番なのかもしれませんが、その展望テラスはすぐ道の横にあって、歩く必要がないのです。駐車スペースも中間平緑地公園の大きな駐車場があります。以前、この展望テラスができる前までは、そこから北に数キロ離れた鐘撞堂山に登っていました。そちらは30分ほども山を登らなくてはいけませんでした。とても鳥用の重たいレンズや三脚は担いでいけません。この展望テラスができてからはもうそちらでサシバやハチクマの観察をすることはなくなりました。視界もこちらの方がはるかに好条件です。
 
 鳥に興味のない方にも魅力がないわけではありません。この展望のよさは最大の魅力です。また、標高が低いので下から低山ハイクとしても最適です。頂上の釜伏山には釜山神社という古い神社もあります。日本水(やまとみず)という名水百選に選ばれた所も釜伏山のすぐ下にあります。中間平緑地公園は家族連れで充分遊べます。
 このようにバーダー(バードウォッチャー)でなくとも楽しめる場所です。個人的には春の花がなかなか素晴らしいと思っています。
 

中間平の場所

 中間平(ちゅうげんだいら)は、埼玉県大里郡寄居町の南西部の釜伏山(かまふせやま)の中腹にあります。関東の暴れ川『荒川』が平野から山に入るその南の山にあたります。その後荒川は景勝地長瀞を過ぎて秩父の山に上るのです。
 
中間平地図グーグルマップ
左にある縦のメモリのつまみを上下させると
拡大縮小されます。
 
 
 地図の上のほうに「航空写真」とありますので、それをクリックしていただくとよく判るのですが、北から東にかけては関東平野。南から西にかけては秩父の山になっています。そのちょうど山に入ったばかりの所に中間平はあります。
 昔の鎌倉街道の一つだったようです。釜伏山頂上すぐ手前に関所があったそうです。
 

中間平へのルート

 ここでは車で来る方のためにルートの説明をします。今はカーナビがあるのでそれに従えばいいようなものですが、私のようにカーナビをつけていない方のために、間違えやすい場所を2ケ所ほど説明しておきます。
 上のグーグルマップを少し拡大すると、中間平の右側(東)に県道294号が寄居から東秩父に抜けています。その294号に寄居から入ったとして、鉢形城跡の南を通る辺りから説明します。
 少し下って、小さな川を渡ると急な登りです。登りきると踏切があります。八高線の踏み切りです。それを過ぎると家並みの中の細い道になります。対向車に気をつけながら進むと、視界が開け道幅も広くなります。もう一度ゆっくり下ってまた登ると直線的な道です。しばらくいくと左にカーブしています。

カーブの曲がり角
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 このカーブの所に右に細い道が入っています。写真の場所です。この細い道のほうに右折します。写真にも写っていますが、小さな道標があります。そのまま県道294号を行き、大きなカーブが終わった辺りを鋭角に右折しても同じ道に出ますが。
 道標にしたがって右折した道は、車が一台通れるだけの広さしかありませんのでご注意を。
 少しいくと十字路に出ます。左は先ほど説明した鋭角に右折して入ってきた道です。その十字路を過ぎると左右に人家はありますが道幅は広くなります。山がもう目の前に迫っています。

曲がり角
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 100mほど走るともう一つの間違えやすい曲がり角です。写真の場所です。やはり道標があります。見逃さないで。そこをまっすぐ行ってしまうと、人家はありますが、行き止まりになります。
 右折するといよいよ登りです。最後の人家がすぐ右にありそれを過ぎて左にカーブすると左に「サンショウウオの里」という施設があります。ちょっと面白そうでしょう。ここの事は別のページをもうけたいと考えています。
 ここから先はカーブの連続です。しかし5分も登ると、人家が出てきます。中間平の集落です。その中を進んでいくと右に大きな倉庫のようなものがあります。看板に「武州養蜂園」と書いてあります。左の緩やかな斜面は梅林になっています。
 中間平の展望テラスはもうじきです。右からの道と合流して左に大きくカーブをするとすぐに開けた所に出ます。右に「中間平緑地公園」の入り口や駐車場。左の少し先に目的の「展望テラス」が見えているはずです。
 この中間平緑地公園の駐車場に車を止めてもいいですし、もう少し登って、テラスの真裏まで進むと右に小さな駐車スペースもあります。