釜伏山体はスミレの宝庫です。私が数えただけでも16種類ほどもあります。おそらくもっとあるでしょう。
手元に写真があるのは十二種ほどですので、残念ながら全部を載せることはできません。写真を撮り次第載せたいと思います。
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スミレ
スミレという名のスミレです。本家本元。この紫がすみれ色。無茎種で地面から直接、葉茎や花茎を出します。葉は矛型から長三角形に変化します。
単独でも生えていますが、群れて咲くことが多いようです。カタクリもそうですが、スミレも種を蟻に運んでもらうようです。だからまとまっていたり、転々と一列に生えていたりします。
春を象徴する花の一つですね。大好きです。
コスミレ
コスミレも無茎種です。花の頃は5・6cmくらいの卵形の葉ですが、花後にはかなり大きな葉となります。とてもコスミレという名には似つかわしくない大きさです。
平地でも咲きますが山の方が多いようです。
アケボノスミレ
無茎種のスミレです。早春山に行くと、まだ葉を丸めたアケボノスミレがもう花を咲かせています。葉を丸めて、次第にそれを展開するのがこのスミレの特徴でもあります。
花色はこのように白っぽいものから濃い赤紫のものまであります。
アケボノスミレを横から見たもの。花のうしろの距は丸く膨らんでいます。
エイザンスミレ
エイザンスミレも無茎種です。葉を見るととてもスミレには見えませんね。深く何列にも裂けています。花後の葉は三列になり非常に大きくなります。
花はかなり大きく、スミレの仲間では一番大きな部類でしょう。花色は白からピンクや薄紫まであります。
距は短く先端が膨らんでいます。
ヒゴスミレ
ヒゴスミレはエイザンスミレに似て葉が裂けています。エイザンスミレより細く糸状です。
これは中間平緑地公園内で撮ったものです。ですから或は植えられたものか、他所から持ってきた土に混じっていたものか。そんな可能性もあります。そのほかでヒゴスミレを見たことがありませんので。しかし、県編纂の植物誌には載っているようですが。
ヒナスミレ
ヒナスミレも無茎種です。かなり春早くに咲きます。
全体に小さく、背丈もあまり伸びません。葉と花弁がこのように少し波打つのがこの花の特徴です。また、葉脈が白く浮き上がっているものをよく見かけます。
優しいピンク色をしていて、愛らしいスミレです。
アカネスミレ
アカネスミレも無茎種です。全体に毛があるのがアカネスミレで、毛のないものがオカスミレです。これはどうやら毛がありそうなのでアカネスミレとしました。もしかしたらオカスミレかもしれません。
側花弁の元のほうに白い毛が目立つのもこの花の特徴です。距は細長く6~8mmくらいです。
ケマルバスミレ
ケマルバスミレも無茎種。毛のないものをマルバスミレといいます。現在はあまり区別しなくなったようです。ではマルバスミレに統一してくれればいいのに。
葉は卵型で白い花を咲かせます。花弁の縁がやや波打っているのがこの花の特徴です。
アオイスミレ
アオイスミレは有茎種のスミレです。ただし花の時期には茎は目立ちません。花期には葉と花が入り混じるようにクシャとした感じで花を咲かせます。花色は白から薄い青紫。葉がフタバアオイの葉に似ているのでこの名がつきました。
春早く咲くスミレです。
タチツボスミレ
タチツボスミレは有茎種のスミレの代表ですね。一番見かけるスミレです。
葉は心型です。花の最盛期にはそれ程背丈は高くありませんが、その後茎を伸ばしてかなりの高さまでなります。その頃にも少し花を咲かせます。花色はかなり白っぽいものから青紫まであります。
大きな群落を作ることがよくあります。
タチツボスミレの花のアップです。
なかなか端正な顔立ちの美男子です。
ニオイタチツボスミレ
ニオイタチツボスミレも有茎種です。タチツボスミレのような大きな株は作りません。
花全全体を正面から見ると丸いのがこの花の特徴です。回りは紫色で中は白いのも特徴といえるでしょう。
名前のようにニオイがするというのですが、まだ嗅いだことはありません。
ツボスミレ
ツボスミレも有茎種です。花茎をひょろっと伸ばし、その先に小さく白い花を咲かせます。他のスミレより少し遅く咲き出すようです。
白い花弁には紫色の脈がクッキリとしています。そのコントラストが美しいスミレです。